臨床工学室
医療技術部専門技術担当部署として6名の臨床工学技士が在籍し、臨床技術提供、医療機器の管理・保守・点検・教育を行っています。 院内で使用される生命維持管理装置や医療機器の一部を中央管理しています。また、機器によっては分散管理も併せて行い、ハイブリッド型の医療機器管理を行っています。 医療機器は、中央に返却後速やかに点検を実施するとともに、定期点検を行い安全性を高めています。
臨床業務
- 心臓血管造影室で行われるカテーテル検査やPCI時にポリグラフ、IVUSやFFR,IABPなどの医療機器の操作やデータ解析を行っています。
- 頻脈性不整脈治療の1つのアブレーション業務を行っています。
- ロボット外科手術におけるダヴィンチ準備、使用中点検、使用後点検などの支援業務を行っています。
- 人工呼吸器の使用開始時のセットアップや使用中点検,使用後点検を行い安全を確保しています。
- 人工透析室やICUで慢性腎不全患者様に行う血液透析や特定の物質を取り除く血液吸着の各種血液浄化療法、潰瘍性大腸炎の患者様に行う血球除去療法、胸腹水を取り出して濃縮し有用な成分だけを体に戻すCART、血液の中にある幹細胞を取り出して集め血液の癌の患者様に使う末梢血幹細胞採取(PBSCH)など、体液に関する様々なことを専門家として行っています。
- ペースメーカー外来およびペースメーカーの移植術、病棟での動作チェック・設定値の確認、遠隔モニタリング等を行っています。
- 麻酔器をはじめとする手術室内の医療機器の動作点検などの保守点検およびトラブル対応を行っています。
- 消化器科領域での肝臓の悪性腫瘍に対するラジオ波焼灼装置の操作を行っています。
- バイタルサインモニタ等の医療機器情報と医療情報系との連携に関する業務を行っています。
臨床実績(2020年)
透析 | GCAP | ET-A | PBSCH | PE | |
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血液浄化件数 | 3218 | 10 | 1 | 10 | 6 |
CAG | PCI | ABL | |
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カテ件数 | 118 | 94 | 135 |
外来 | 植込 | 交換 | 遠隔 | |
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PM件数 | 274 | 30 | 10 | 829 |
教育研修・研究・対外活動
教育研修
- 新入職員向けの医療機器研修(主に輸液ポンプ,シリンジポンプ,人工呼吸器)
- 新機種導入時および医療機器研修会(主に輸液ポンプ,シリンジポンプ,人工呼吸器,NPPV,低圧持続吸引機,生体情報モニタなど)
研究
臨床工学分野業務の安全性向上や業務効率化を目的とした新たな技術の導入や開発などの研究や創意工夫を実施しています。
対外活動
学会や講習会への参加および技士会代議員などの対外的な取り組みも行っています。
取得資格
透析技術認定士,呼吸療法認定士,心血管インターベンション技師認定,臨床ME専門認定士,体外循環技術認定士
医療機器管理
院内で使用されます医療機器のうち、約1200台を医療機器管理ソフトウェアを用いて保守点検管理を行っています。また、測定機器を用いて医療機器の精度管理を行い、医療機器のリスクマネージメントを実施しています。
- 人工呼吸器
- ネーザルハイフロー
- 輸液ポンプ・シリンジポンプ
- 大動脈内バルーンポンプ(IABP)
- 除細動器・AED
- 閉鎖式保育器
- 低圧持続吸引器
- 個人用透析装置・血液浄化装置
- 自動採血機
- 血液成分分離装置
- 経腸ポンプ
- バックバルブマスク
人工呼吸器 | ||
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輸液ポンプとシリンジポンプ | IABP | AED |
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低圧持続吸引器 | 自動採血機 | 血液成分分離装置 |
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